05 筋金刺繍 安里光雄
米軍ご用達の刺繍技術は健在
米軍基地の門前町として栄えてきたコザの街。その街と基地の変貌を見続けてきたと言っても過言ではないのが、パッチショップ タイガーエンブ(刺繍店)。その先代として安里さんは米軍のワッペンを作り続けてきました。受注のほとんどが米軍のチームワッペン。技術が買われて、アメリカ本国の部隊からの発注もあるとか。
二十年前からデジタル技術が導入され、入力されたパターンをもとにミシンが縫っているのですが、そのミシンパターンを入力するのがまさに職人の腕の見せ所。ミシンの線の流れや、密度を考え、製図板のようなボードを利用して緻密に入力。簡単なデザインでも一日、複雑なものなら二・三日はかかるそう。余談ではあるが、ワッペンの受注量は、創業時と比べてもそんなに変わってないそうです。
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今のデジタル世代には不可能な手作業でしかできない精密な図面!
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昔は縫いまで手縫いだったそうです。今でもその精神は受け継がれています。
刺繍職人 安里光雄の生い立ち
1961年:妻の幸子さんがライカム刺繍店に勤める1962年:ミッキー刺繍店に移る
1964年:糸満小学校へ入学
1982年:独立し胡屋十字路近くに「Sachiko EMBROIDERY Shop」を開店
1974年:光雄さんが刺繍店に携わる
1983年:積り積った創作意欲を満たすべく独立 コンピューターミシン導入
2003年:長男が二代目として代表者に
2005年:中央パークアベニューへ店舗を移す
- PATCH SHOP TIGER EMB店舗情報
- 店内に入ると、これまで作ったワッペンがズラリ。ミリタリーファンなら圧巻です。注文は50枚から受付けています。
※出典:コザソース vol.48(2014年2月発行)